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ソフトフェアエンジニアリングしたりデータ分析したりプロジェクトマネジメントの勉強したりする人のブログ

エンジニアがプロジェクトマネジメントを学ぶ意義

プロジェクトマネジメントとはプロジェクトが円滑に進むようにすること

まずプロジェクトとは「2人以上で特定の目的に向かって特定の期間行う取り組み」と定義する。 その上でプロジェクトマネジメントとは、要件を定義したり、リソース*1やスコープ、品質や予算やリスクを調整したり、ステイクホルダ*2とコミュニケーションを取ってより生産性を上げたり...とプロジェクトが円滑に進むようにすることである。

プロジェクトマネジメントで重要なのはコミュニケーション

プロジェクトマネジメントについて細かい知識や手法などいろいろあるが、コアとなるものはコミュニケーションであることは確かである。

PMBOK*3から引用すると

Communication has been identified as one of the single biggest reasons for project success or failure.

一応日本語に直すと「コミュニケーションこそはプロジェクトが成功するか失敗するかを決定するさまざまな要因のうちで、唯一にして最大の要因と呼び得るものである。」というところだろうか。

もしコミュニケーションが円滑でないと、チームメンバが必要な情報にアクセスできず個人の生産性が落ちたり、信頼関係を築けずにチームとしての生産性も落ちてしまう。そうならないようにコミュニケーションをマネージするのがプロジェクトマネージャの一番の仕事であると言ってもいいだろう。

エンジニアがプロジェクトマネジメントを学ぶ意義

上手くマネージされ、メンバが何も考えなくても円滑なコミュニケーションが取れればよいが、そう上手くいかないこともある。 コミュニケーションの当事者がある程度プロジェクトマネジメントやコミュニケーションについて知っておけばマネージャの労力も少なくなるかもしれない。

このようにコミュニケーションについて知る(考える)ことでマネージャを助けることがプロジェクトマネジメントを学ぶ意義の1つなのではないかと思う。

また、プロジェクトマネージャでなくても自分がオーナーシップを持って小さいプロジェクトを進めることもある場合があるだろう。 その時に、何もプロジェクトマネジメントについて知らないと上手くチームの生産性を上げることができないかもしれない。 そういう場合を見越して勉強するのも学ぶ意義の1つだろう。

副次的な効果として、自分の組織のマネジメントの状態を知ることができる。 自分の能力を高めるのに環境を整えるのは最重要要素とも言えるだろう。 もし状態が悪いなら組織の改善案も出せるし、どうしようもなければ別の環境に移ることもできる。

おわりに

組織はドメイン固有の事柄が多い上に変化し続ける。 プロジェクトマネジメントの勉強をしたからといってどんな状況にも対応できる訳ではない。 「人月の神話」で有名なフレデリックブルックスの言葉を借りると銀の弾丸はない』のである。

プロジェクトマネジメントを学びたくなってきた(であって欲しい)皆さんのために次回はおすすめマネジメント本を紹介しようと思う。

追記: 書いた。

ushiumi.hatenablog.com

あと自分がなぜこう思うに至ったかもいつか書きたい。

*1:人的リソースを含む

*2:プロジェクトに関わる全ての人を指す

*3:A Guide to the Project Management Body of Knowledge 5th Edition